これからカメラ（一眼レフ）を始めようと思っている人に向けて、カメラ選びのポイントや、写真の撮り方、テクニックなどを連載して行きます。
写真は趣味としてはもちろんのこと、子供さんがいる人にとっては成長の記録にもなりますし、思い出を残せる大切なモノです。
今時のスマホやコンパクトデジタルカメラ（以下、コンデジと言います）も性能が上がってきて、キレイな写真が撮れるようになってきていますが、やっぱり一眼レフには敵いません。
興味がない方にとっては本当にどうでもいいことでしょうが、どうせ同じ写真を撮るなら『すごい写真』『いい写真』を撮りたいですよね？そしたらやっぱり一眼レフということになります。
ということで第１回目の今回は一眼レフのメリットとデメリットをお話したいと思います。
※本記事で言う『一眼レフ』とは『デジタル一眼レフカメラ』の事を言います。
目次
一眼レフのメリット・デメリット
まずは一眼レフのメリットとデメリットを理解して、「一眼レフは必要はない」と判断すれば、無理して一眼レフを買う必要は無いですし、『自分が撮りたい写真には一眼レフが必要だ』と感じれば検討するといいでしょう。
一眼レフがコンデジより優れている４つのポイント
一眼レフがコンデジよりも優れている点（メリット）が主に４つあります。
１．レンズが交換できる
コレが一眼レフの楽しみでもありますよね。初めはどんなレンズが良いのか分からないでしょうが、やっていく内に「あのレンズが欲しい」「もっと広い画角が・・・」とかって色々欲しくなってきます。
レンズによってそれぞれ、画角や、明るさ、焦点距離などが違い、自分が撮りたい絵によってレンズを変えることが出来るのが、一眼レフの強みでもあり、楽しみでもあります。
２．動きの早い被写体でも撮れる
スマホやコンデジは動きのある被写体を撮るのには向きません。それはシャッターを押した時にタイムラグが発生して、決定的瞬間を逃してしまうからです。
一眼レフの場合は、タイムラグがほとんどありませんので、ボタンを押した瞬間にシャッターが切れます。
あと、一眼レフは高速でシャッターが切れるので、高速で動いている被写体でもピシャッとキレイに撮ることができます。コンデジではシャッター速度に限界があるので、動いている被写体はブレてしまうんですね。
３．光学ファインダーが見やすい
スマホやコンデジには光学ファインダー（覗く穴）が無いので、液晶モニターで被写体を狙うことになります。なので、外での撮影や周囲が明るい場所では光が反射して画像が見えにくかったりします。
ですが、一眼レフの場合は光学ファインダーを覗いて撮影しますので、狙っている被写体がクッキリとキレイに見え、しっかり狙うことができます。
４．ボカしのコントロールができる
「一眼レフと言えば背景のボカし」というイメージがあるんじゃないでしょうか？
一眼はコンデジに比べて、撮像素子の面積が大きいので『主役にだけピントをあわせて背景をボカす』というような撮影をする時に、コンデジよりもキレイなボケが描写できます。
一眼レフのデメリット
もちろん一眼レフも良いところだけではありません。『写真撮影』ということだけならコンデジには負けませんが、一眼レフならではのデメリットも有りますので、知っておきましょう。
１．大きい
小さいサイズの一眼レフもあることはありますが、コンパクトデジカメには到底敵いません。なんせコンパクトと言っているわけですからね。
一眼レフはとにかくカサバリます。ちょっとしたお出かけに持っていく気には、なかなかなれません。
２．値段が高い
コンデジに比べれば１０倍ほどの値段になりますので、財布には優しくないです。あと、レンズも１本だけでは一眼レフを思い切り楽しめないので、他のレンズを買わなくてはイケません。
レンズもピンキリでいい物になれば、カメラ本体より何倍も高いようなものもありますし、他メーカーとの互換性がないので、他のメーカーのレンズを使い回すことも出来ません。
NikonのレンズならNikonの一眼でしか使えませんし、CanonのレンズならCanonの一眼にしか使えません。ソニーやPENTAXも同様にそれ用のレンズが必要です。
３．扱いに注意が必要
一眼レフ、特にレンズはとても繊細です。落としたら一発でアウトだったりします。レンズは安くても数万円はしますから『落として壊した』なんてことになると目も当てられません。
手入れもしっかりとしないとイケないので、ホコリを飛ばすブロアーやハケなども必要になります。ホコリが大量に付いたレンズで撮影すると、写真にもホコリが写りますので、注意が必要です。
あと、カメラやレンズは湿気に弱く、湿度の高いところに置いておくとカビが生えてしまいます。なので、湿度を管理するためのボックスや、保管庫が必要です。特に梅雨の季節に、ポンと置きっぱなしにしているとカビが生えますので注意が必要です。
４．勉強しないと、まともに撮れない
コンデジでも設定を変えたことがなく、全てオートでカメラ任せに撮っている人は、ハッキリ言ってその感覚のまま一眼レフで撮ると、まともな写真は撮れません。
一眼レフでも初心者用なら、オート設定がありますが、それならコンデジで撮ってるのと、そんなに変わりがありません。
コンデジのオート機能は結構優秀なので、シャッターボタンを押せばそれなりの写真が撮れますが、一眼レフだと露出（明るさ）などを自分で設定しないとダメダメな写真になってしまうので、ある程度勉強する必要があります。
まぁホントある程度で十分ですけどね。
一眼レフが要る人、要らない人
以上のメリット・デメリットを踏まえて、僕なりに一眼レフが必要かどうかの判断基準をご紹介しますので、参考にしてみてください。
一眼レフが要る人
まぁ偉そうな事を言ってますが、要るか要らないかは本人が決めることなので、兎や角言うことではないんですが、「買おうか悩んでて、人の意見が聞きたい」と思ってる人が居れば、参考になるんじゃないかと思ってご紹介します。
お金に余裕があって、とにかく欲しい人
ジャンジャン買って楽しんでください。面白くなきゃ辞めれば良いだけですからね。欲しいんだから買っちゃってください。
でも逆にお金に余裕が無いなら、真剣に考えたほうがいいですよ。安いもんじゃないんで。
撮りたい写真が明確な人
頭の中に撮りたい写真のイメージが有って、それがコンデジでは撮れないと分かっているなら買うべきです。
やっぱりコンデジでは撮れない写真を撮れるのが一眼の良いところですから、写真が好きでコンデジじゃ満足できないなら、迷わず一眼を買いましょう。
子供の運動会などを撮ってやりたい
一眼レフのメリットでもお話しましたが、一眼レフは高速シャッターが切れますので、子供の運動会なんかの動きのある被写体を撮りたいなら買うべきでしょう。
特に子供の運動会など、チャンスは一瞬ですから、コンデジでは心もとないです。確実に撮ってやりたいなら一眼レフは必須ですかね。まぁ練習も必要ですけどね。
一眼レフは要らない人
お金に余裕があるなら買えばいいと思いますが、正直キビしいなら、本当に必要かどうかをしっかり考えてから購入したほうがいいでしょう。以下を参考に本当に必要か考えてみてください。
一眼レフの魅力がわからない
魅力がわからないのに一眼を買う意味はありません。そうゆう人はコンデジで満足しているでしょうから、一眼レフは必要ないと思います。
写真に興味が無い
写真に興味が無いなら、コンデジ、スマホで十分です。完全に宝の持ち腐れになりますから、買うべきではないでしょう。写真の魅力が分かってからもう一度検討すればいいと思います。
撮りたい写真のイメージがない
これも一眼である必要はないですね。コンデジやスマホじゃ表現できないと思った時に一眼レフを考えればいいと思います。
お金はないけど、物欲を満たしたい人
これは危険です。冷静になったほうがいいでしょう。特に物欲が強い人は、一眼を買うとホント次から次へと欲しいものが出てきてお金がなくなります。
僕も以前、１年でカメラ関係に１５０万円ほど注ぎ込みました。レンズ沼にハマり、三脚や、雲台、フラッシュライトやレフ板、ケースに保管庫。次から次へと欲しいものが現れますので、物欲を満たすためだけに買うなら、それだけじゃ済まない覚悟が必要です（笑）
まぁハマり症でなければ問題無いですが、僕は凝りだすとトコトンな人なので、始めてデジイチ（デジタル一眼レフカメラ）を買ってから、数カ月後には次のプロ仕様のカメラを買ってました（笑）。
僕と同じ匂いがする人は気をつけたほうがいいです。ホント奥が深くて深みにハマりますよ。
一眼レフで撮ればいい写真が撮れると思ってる人
勘違いしてる人が居ますが、一眼レフでもコンデジでも出来上がりの写真に違いはないです。
一眼レフを使ったからって、素敵な写真が自動的に撮れるわけではなくて、コンデジでは出来ない表現が可能というだけで、良い写真を撮るには技術が必要ですし、そのための練習が必要です。
コンデジと同じ感覚で一眼レフを使うと、逆に下手な写真に仕上がる可能性があります。一眼レフはコンデジと違ってある程度の知識がないと、まともに写真が撮れませんから、その事は知っておく必要があります。
一眼レフの知識に関しては、これからどんどん提供していきますので心配いりませんが、『学ぶ必要がある』ということは理解しておいてください。
まとめ
少し駆け足で説明してきましたが、以上が一眼レフのメリット・デメリットです。
僕的には無責任に「買っちゃえよ」と言いたいところなんですが、決して安い買い物じゃないし、買って後悔するのも辛いので、真剣に考えてもらうために、僕の思っているメリット・デメリット、要る人要らない人をお話しました。
これから一眼レフの事を連載していこと思っていますので、これからの記事も参考に、考えてもらえれば嬉しいです。
次回は『初めての一眼レフ選び』をテーマに書こうかと思います。
もう買おうと決意している人は参考になると思うので、お楽しみに。
