『初めての一眼レフ選びのポイント』をテーマに解説していきます。
一眼レフは初心者向けの初級機から、プロが使うような高級機まで、ホント様々な種類、メーカーがありますので、初めての方は迷ってしまうと思います。
どんなカメラが良いのか、どんなカメラは避けるべきか、などのポイントを解説していきますので、初めての一眼レフ選びの参考にしていただければと思います。
目次
まずはサイズを知ろう
デジタル一眼レフカメラでは『35mmフルサイズ』『APS-Cサイズ』『フォーサーズ』の3タイプがポピュラーです。
一眼レフを買おうと調べていると、よく目にするのが上の3タイプだと思います。
撮像素子のサイズ
このサイズというのは、カメラ本体のサイズというわけではなく、『撮像素子』の大きさを表す表記です。
撮像素子とはフィルムの代わりになる部分で、レンズを通って写された画像を電気信号に変えるための物です。
まだ『デジタル一眼レフ』が存在しなかった頃は、『フィルム』が使われていたわけですが、最も普及したサイズが35mmフィルムでした。一般的にフィルムといえば35mmです。
そして時代が過ぎ、デジタル一眼レフに移行する際、35mmフルサイズの撮像素子を搭載できればよかったのですが、とてもコストと技術が必要で、簡単なことではなかったんですね。
そこで登場したのが、低コストな小サイズのASP(アドバンストフォトシステム)です。
APSには当初Hサイズ、Cサイズ、Pサイズというものがありましたが、35mmサイズと同縦横比のCサイズをとって、APS-Cと呼ばれるようになりました。
フォーサーズはAPS-Cよりもさらに小さいサイズの撮像素子です。出しているメーカーも少ないので、ほとんど選ぶことは無いと思います。
フルサイズとAPS-Cの違い
もうお察しのこととは思いますが、35mmフルサイズは作るコストがかかるため、値段も高くなります。主にハイアマチュアやプロが使うサイズだと思ってください。
一方、ASP-Cサイズは最も普及しているサイズで、デジタル一眼レフと言えばAPS-Cサイズだと思って良いでしょう。家電量販店に置かれているのはほとんどがAPS-Cサイズです。
初級機から中級機までがAPS-Cサイズで、フルサイズに比べて小さく軽量で、値段も安いのが特徴です。
サイズが違うと何が違うのか
ハッキリ言って素人には違いは分かりません。フルサイズに比べてAPS-Cサイズは1.5倍ほど拡大されて撮れますが、ファインダーを覗いてみているサイズも1.5倍で見えていますので、全く違和感はありません。
同じ焦点距離で撮影した写真を並べて見てみると、拡大されているのが分かりますが、そんな状況なんてほぼあり得ないので気にならないでしょう。
強いて言うならば、APS-Cサイズはフルサイズに比べて広角撮影は苦手ですかね。これはレンズでどうとでもなります。
撮像素子が大きいと階調が豊かになります。また背景のボケ方もよりボケるようになるので、作品をなどを作ろうと思うならフルサイズの方が良いかもしれません。
レンズの互換性
APS-Cサイズのカメラに、フルサイズのレンズを使うことは出来ますが、フルサイズのカメラに、APS-Cのレンズは使えないことが多いです。
なので、APS-Cサイズのカメラであれば、両方使えるので、レンズに不自由することは少ないです。売られているレンズの多くはAPS-Cサイズですから、欲しいレンズを見つけるのも容易かと思います。
もちろんメーカーが違ったら使えませんよ。
初めてならAPS-Cがオススメ
サイズの違いはこんな感じでしょうかね。値段や手軽さ、レンズの互換性などを見ても、初心者の方にはAPS-Cサイズのカメラをオススメします。
と言いますか、初級機から中級機はAPS-Cサイズがほとんどなので、必然的にAPS-Cサイズになると思います。
メーカーの違い
各種メーカーが一眼レフカメラを発売していますが、どこのメーカーが良いのでしょう?
これはズバリ、好みで選んでOKです。
初めて買う人に、あまり専門的なことを言っても頭がゴチャゴチャになると思うので、見た目や持った感じで選んでいいと思いますよ。
各メーカーとも、初心者には十分な初級機、中級機が揃っていますので、お好きなメーカーの初級機か中級機を選んでください。家電量販店などに行って、実機を触って、しっくり来るモノを探してください。
シャッター音なんかも各メーカー違いますので、使って楽しい、気持ちいいのを選ぶと良いでしょう。
メーカー選びのヒント
レンズのライナップ
前回(第1回)でもお話しましたが、他社とのレンズに互換性がないので、レンズのラインナップも考慮に入れて選ぶといいでしょう。
メーカーによって、レンズの種類が少ないものもありますので、後々レンズのことを考えたら、ラインナップが豊富なメーカーを選ぶのもポイントです。
『Nikon』や『Canon』は人気なので、レンズのライナップも豊富ですし、中古もよく出回っています。周りの人も使っている可能性が高いので、レンズを交換したりもできるのでオススメですかね。
ちなみに僕は、初代も2代目もニコンを使っています。
手ぶれ補正
メーカーによって手ぶれ補正のタイプが違います。
NikonやCanonはレンズ内蔵タイプで、SONYやPENTAXはボディ内蔵タイプです。
両者の違いは、レンズ内蔵タイプは、手ブレ補正機能がついたレンズでなければ効果を得られませんが、ボディ内蔵タイプならどのレンズでも手ぶれ補正してくれます。
ただし、レンズ内蔵タイプはファインダーを覗いている間も像がぶれないというメリットが有ります。
ライブビュー
ライブビューは、スマホやコンデジのように液晶モニターを見ながら撮影できる機能です。
最近の一眼レフにはほとんど付いてると思いますが、ちょっと古いタイプだとライブビュー機能は無いものもありますので、確認が必要です。
中には、液晶モニターがフレキシブルになっていて、動かせるタイプもありますので、人混みの中で上から撮る時とかに便利です。自撮りもしやすくてオススメです。
初級機レンズセットがおすすめ
初級機と、プロ仕様の高級機とは何が違うのでしょうか?
よく『大は小を兼ねる』と言いますが、一眼レフカメラの場合はそうとも限りません。
例えば、免許取り立ての初心者が、いきなりフェラーリやランボルギーニを買うようなもので、使いこなせないどころか、ヘタすれば「楽しくない」と思ってしまう可能性もあります。
初級機では当たり前に付いているオート機能も、高級機になると付いてないので、撮影環境、状況にあわせて全て自分で設定しなくてはいけません。
一部高級機ではフラッシュが付いていないものあるので、外付けのを買う必要もありますし、画素数が大きすぎて、低スペックのパソコンではまともに写真が見れない可能性もあります。
僕のカメラで撮った写真は1枚辺りだいたい40MBです。その辺のパソコンだと1枚表示するだけで、かなり重くなります。
高級機を使ったからといって、上手な写真が撮れるわけではなく、逆に使いこなせなければ、まともな写真が撮れない可能性もありますので、初心者の方は初級機か中級機をオススメします。
オート撮影の有無
初級機に搭載されているオート機能は、ファインダーを覗いてシャッタボタンを押せば、それだけで素晴らしい写真が撮れます。
もちろんずっとオートで撮り続けるなら、コンデジ使ってるのと変わらないと言われてしまいますが、慣れてくるまでは、オート撮影はかなり助かります。
特に慣れないうちは、失敗したくない時にはオートで撮っておけば間違いないので、安心です。
オートが無いと、慣れてる人でも焦って撮ると白飛びしたり、ピンぼけしたりと失敗します。
せっかくいい写真が撮れたと思っていても、真っ白で何も写ってない、なんて悲しすぎるので、初心者の方はオート機能が付いている機種を選ぶと安心ですよ。
レンズセット
初めての一眼レフでどんなレンズが必要なのかなんて分かりませんよね? レンズのことは写真に慣れてきてから考えればいいので、とりあえず本体とレンズがセットで売っているモノを選ぶことをオススメします。
もちろん明確に欲しいレンズが決まっているなら、カメラ本体と、そのレンズを買うと良いですが、何もわからないなら、レンズセットを選びましょう。
セットのレンズはだいたい15-55mm辺りだと思います。引きから、ある程度のズームもできるので、あらゆる状況をカバーできる初心者にはおすすめのレンズです。
まずは、レンズセットを買って、たくさん練習して、慣れてくればステップアップで違うレンズを買うもよし、カメラを変えるもよしです。
まとめ
初心者の方、初めて一眼レフを買おうと思ってる方は、初級機(入門機)を選べば間違いないでしょう。
メーカーを選ぶ際は、レンズのライナップや、周りの人が使ってるメーカーを参考に、自分が気に入る1台を選んでください。
機能面に関しては、手ぶれ補正、ライブビュー、オート撮影などをチェックして、検討すると良いでしょう。