どうも、ユウです。
第4回目となる今回は、『失敗しないピント合わせのポイント』について解説していきます。
一眼レフに限った話ではないですが、写真を撮るときに最も気をつけなければいけないポイントの1つが
『ピント』です。
せっかく良い写真が撮れたと思っても、ピンポケや、ピント位置がズレていては台無しです。
そこで今回は、ピント合わせで失敗しないための設定や、ちょっとしたテクニックをお伝えします。
この記事を読めば、ピントでの失敗は減らせるはずですよ!
目次
フォーカスの種類
ピント合わせの方法には大きく分けて2つあります。
マニュアルフォーカス(MF)
マニュアルフォーカスとは手動でピントを合わせる方法で、一昔前のカメラは全てマニュアルでピントを合わせていました。
レンズに付いているグリグリ回るやつでピントを調節します。
何となくカメラマンのイメージって、レンズの下に手をやって、グリグリ回してません?あれはズームの調節をしてるかピントの調節をしてるんです。
ズームレンズにはそのグリグリ回るヤツが2つ付いてるわけです。
正式名称は、「ズームリング」と「ピント(フォーカス)リング」と言います。
オートフォーカス(AF)
今ではこちらの方が一般的ですよね。AFって言ってもア◯ルファックじゃないですよ・・・。
オートフォーカスとは読んで字のごとく、カメラが自動でピントを合わせてくれる機能です。
一般的にはシャッターボタンを半押しにすると、オートでピントを合わせてくれて、さらに押し込むとシャッターが切れます。
基本的に、写真撮影はこのオートフォーカスで撮ることになるので、オートフォーカスを使いこなすことが、ピント合わせで失敗しない近道になります。
オートフォーカスの種類
オートフォーカスには何種類かありますが、覚えておくべきは2種類で、
『AF-S』 と 『AF-C』 です。
S-AF や C-AF と言われることもありますが、同じ意味です。
AF-S
AF-SのSはシングルのSです。つまり、シングルオートフォーカスという事になります。
AF-Sの特徴は、被写体にシャッターボタン半押しでピントを合わせたら、半押ししている間はそこにピントを固定してくれるところです(フォーカスロック)。
つまり、ピントを合わせる位置を画面中央からズラしたい場合に、このフォーカスロックを使います。
そうすれば、画面右端などの被写体にピントを合わせた写真が撮れるわけです。
主に、前後の動きが少ない止まっている被写体を撮るときに使う機能で、基本的には、このAF−Sを常用することになると思います。
AF-C
AF-CのCはコンティニュアスのCです。つまり、コンティニュアスオートフォーカスという事になります。
AF-Cの特徴は、シャッターボタンを半押しにしている間、ピントを合わし続けてくれるところです。
なので、前後の動きが激しいような、動く被写体を撮る時に使うといいでしょう。
コチラに向かって走ってくる子供などを撮る時に使うと、自動でピントを合わせ続けてくれるので、とても便利な機能です。
AF-SとAF-Cのメリット・デメリット
AF-SとAF-Cの違いは、ピント(フォーカス)をロックするか、合わせ続けるかです。
両者には得意なシチュエーションと苦手なシチュエーションがありますので、それを知っておきましょう。
AF-Sの得意なシチュエーション
動きの少ない被写体を、構図を変えながら撮る。
AF-Sはフォーカスをロックすることができるので、人やモノにピントを合わせた後、シャッターボタンを半押ししている間は画面を動かしても(上下左右)、そこにピントを固定してくれています。
なので、同じ被写体で構図を変えた写真が簡単に撮れるのが、AF-Sの魅力です。
AF-Sの苦手なシチュエーション
AF-Sの特徴はフォーカスロックなので、動きのある被写体、特に前後の動きに弱いです。
ピントとは前後の範囲で合わせるモノです。つまり、上下左右の動きは問題ありませんが、前後に動かれるとピントがズレたままロックされます。
前後の動き(こちらへ向かってくる子供など)を撮るときにはピントが合わせにくいので、そういう状況には不向きです。
AF-Cの得意なシチュエーション
前後に動く被写体にピントを合わせ続けてくれるので、動きのある被写体を撮る時に真価を発揮します。
先にも書きましたが、ピントは前後の範囲で合わせますので、ロックした後に前後に動かれるともう一度ピントを合わせ直す必要があります。
しかし、AF-Cの場合は、シャッターボタンを半押しし続けている間は、ピントを合わせ続けてくれるので、前後に動かれても、ピントを合わせ直す必要はありません。
AF-Cの苦手なシチュエーション
AF-Cはフォーカスポイント(ファインダー内に見える四角)に重なる部分にピントを合わせ続けるので、構図を変えるとピントの位置も変わってしまします。
例えば、人の顔にピントを合わせてから、景色も入れようとカメラを横に動かすと、今度は背景の別の部分(フォーカスポイントに重なる部分)にピントが合ってしまうので、メインの人物がピンボケします。
つまり、構図にこだわった写真を撮るのは苦手ということです。
この辺の説明は、NikonのHPを見れば分かりやすく解説してありますよ。
デジタル一眼レフカメラの基礎知識 – オートフォーカス | Enjoyニコン | ニコンイメージング
フォーカスの説明
失敗しないためのフォーカス設定
基本的には、AF-Sを使うことになると思うので、設定はAF-Sにしておくのですが、もう一つ大事な設定があります。
それは「フォーカスポイントを1点』にすることです。
ほとんどの場合、初期設定では、フォーカスポイントを自動で決めてしまう、自動選択オートフォーカスに設定されています。
これがピンボケ写真になってしまう大きな原因です。
フォーカスポイントをカメラ任せにしていると、自分が意図した所にピントを合わせてくれない場合があり、決定的瞬間を逃してしまったり、ピントが合ってると思ったら別の所にピントが合っていた、という事態が発生しかねません。
なので、フォーカスポイントを1点にすることで、自分が合わせたい所にバッチリとピントを合わせることが出来ます。
ピントの合わせ方
設定でフォーカスポイントを1点に設定できたら、次にピントの合わせ方を説明します。
カメラを動かしてピントを合わせる
カメラの設定をAF-Sでフォーカスポイント1点にした場合、ファインダーを覗くと、中央に四角が1つ見えるはずです。
その四角と重なる部分にピントが合いますので、ピントを合わせたい被写体に、中央の四角が重なるようにカメラを動かします。
できたら、シャッターボタンを半押ししてフォーカスをロックします。
そのままボタンを押しこめばシャッターが切れて、日の丸構図の出来上がりです。
ですが日の丸構図ではちょっと・・・。なので、構図を変えてみます。
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構図について解説しています
シャッターボタンを半押ししている間はその被写体にピントをロックしていますので、構図を変えてもピントがズレることはありません。
こうすれば、被写体をズラした構図でもしっかりとピントの合った写真を撮ることが出来ます。
フォーカスポイントを動かす(オススメ)
先程は、カメラを動かしてフォーカスポイントに被写体を重ねていましたが、カメラによってはフォーカスポイントを任意の位置に動かすことができるので、カメラの動きを最小限にすることができます。
下の画像のように、フォーカスポイントを動かすことで、カメラを一切動かさず、ピントの位置だけを変えることができます。
カメラの動きを少なくすることで、素早くピント合わせができますし、フォーカスロックしてからのカメラを動かす距離が少なくなりますので、手持ちの場合、前後の動きも最小限に抑えることができます。
つまり、よりピンボケ写真を防ぐことが出来るということです。
ライブビュー + マニュアルフォーカス
カメラのオートフォーカスはメチャクチャ便利な機能ですけど、完璧ではありません。
オートフォーカスでピントを合わせても、厳密に見ると少しズレている可能性があります。
なので、完璧にピントを合わせたい場合は、ライブビューとマニュアルフォーカスを使ってピントを合わせましょう。
※ この方法は動かない被写体を撮る時に限ります。
まずはライブビューモードで被写体を狙います。
ライブビューで狙っている
次にレンズのズームではなく、ライブビュー画面で拡大していきます。
拡大(オートフォーカス)
狙っている部分を拡大表示した状態です。これはカメラのオートフォーカスで、バイキンマンの顔にピントを合わせています。
一見ピントはしっかり合っているように見えますが、マニュアルフォーカスに切り替えてピントリングで調節すると・・・
MFでピントを合わせた状態
さらにキリッとしたのがわかりますか?
つまり、オートフォーカスでは微妙にピントがズレているんです。
ですので、ライブビュー + マニュアルフォーカスを使えば、完璧にピント合わせをすることができます。
まぁ、拡大して印刷した写真を虫眼鏡で見ないと、このピントの差には気づけないレベルでしょうけどね。より完璧を求める場合は、やってみてください。
まとめ
写真を撮る上でピント合わせはとても重要な技術です。
決定的瞬間を捉えてても、完璧な構図が見つかっても、ピントがズレていたら全て台無しです。
ですので、オートフォーカス機能の特性を理解して、シチュエーションに合った設定で撮影することを心がけましょう。
基本は、AF-Sでフォーカスポイント1点での撮影です。
これがピント合わせで失敗しないための、最も確かな設定だと思っています。
ぜひマスターしてピンボケ写真からおさらばしてください。
PS.
ピントに関してもう一つ、『絞り』というものがあります。
ピントは前後の範囲で合わせると言いましたが、その前後の範囲を決めるのが絞りです。
絞りに関しては、またいずれ詳しく解説したいと思いますので、今は前回解説した設定で、狙った所にピントを持っていく練習をしましょう。
一眼レフ初心者はまずやるべき、ベストな写真が撮れる6つの設定。
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